イタリアワインあれこれ

  • イタリアワインって?

    • 生産量世界一を誇るイタリアワイン
      イタリアは温暖な気候に恵まれていて、古代ギリシア語で「ワインの大地(エノトリーア・テルス/Enotoria Tellus)」と呼ばれている程です。
      それなのにあまり日本では知られていません。
      なぜでしょう。
      それは、イタリアという国の場所が関係しています。
      イタリアは地中海のほぼ中央に突き出した国です。
      その昔ヨーロッパが領土争いをしていた頃、地中海は孤立していました。
      それは、地中海と大西洋を結ぶ海運を、スペインが握っていたからです。
      今でこそスエズ運河があり、地中海からアフリカ大陸を回らず紅海に抜けることが出来るようになりました(1869年11月開通)が、それまでは大西洋を経由しなければなりませんでした。
      しかも、当時の輸出先の大部分がアメリカ大陸でした。
      イタリアはローマ帝国時代からの脈々と受け継がれた大地をもって、ワインを3000年に渡り作り続けて、生産量もとても多かったにも関わらず、輸出ができませんでした。
      そこで、イタリア人は思ったのです。
      「こんな美味いもの、他の国の奴らに呑ませてなるものか!」
      それからイタリアワインは地元消費の大衆なものになったのです。
      その間フランスはアメリカへの輸出で大きな利益を得ます。
      そして、ワイン=フランスと言う構図が出来上がったのです。
      その為、アメリカやチリ、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチン、南アフリカなど、ニューワールドと言われるワインは、フランスワインをベースに作られることになったのです。
      しかし、イタリアワインに転機が訪れます。
      1972年トスカーナ州ボルゲリ地区で作られた「サッシカイア」が、デキャンタ誌の開催するブラインドテイスティングで他の追随を許さない圧倒的な評価を受けたのです。
      これが後にスーパートスカーナと呼ばれるワインの始まりです。
      この事がイタリアワインの評価を世界的に見直すきっかけになりました。
      世の投機家達はこぞってイタリアの伝統的なワインや、スーパートスカーナを買い占め始めました。
      それまで自家消費、若しくは地区消費だったワイン達が見直され、高値で買われていきます。
      これによりワイナリーが豊かになっていきました。
      豊かになると、人件費や設備投資ができます。
      急速にイタリアワインが成長をはじめたのです。
      こうしてイタリアワインが世に知れ渡り、シンデレラワインと言われる高騰ワインも多数生まれました。
      それに伴い、大小様々な輸入業者がイタリアワインを発掘し、日本でも販路を拡大しているのです。
      その甲斐もあり、一時期の超高騰ワインも落ち着きを取り戻し、手頃な金額で買える高品質ワインが百貨店やスーパー、酒屋さんで見られるようになってきたのです。
      イタリアワインは難しい!と言われるのも、そう言った多種多様のお国柄なためで、好みのワインはどこかで発見されるのを待っているはずです。
      折角の機会です。
      イタリアワインを楽しんでみませんか?

    D.O.C法(イタリアワイン法)

    • イタリアのワイン法=DOC法(Denominazione di Origine Controllata)は1963年に制定。
      上からDOCG・DOC・IGT・VdTに分ける。
      しかしキャンティのようにその質にピンからキリまであるようなワインが一括してDOCGにランクされ、逆にサッシカイアのような高品質ワインがVdTにランクされるなど多くの問題があり、度々改正されている。(サッシカイアはその品質から、1994年にDOCボルゲリ・サッシカイアという単独のDOCとして認定された)
      その後、2009年8月1日にEUの原産地名称保護制度に従って、DOP、IGP、地理的表示無しの3つに再分類された。
      DOCGとDOCはまとめて保護原産地呼称ワイン(DOP:Denominazione di Origine Protetta)に括られている。
      ラベルには三通りの表示が認められている。

      DOPのみ表示
      DOPに旧分類(DOCGまたはDOC)を併記
      旧分類(DOCGまたはDOC)だけを表示

      Denominazione di Origine Controllata e Garantita※DOCG(デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・コントロッラータ・エ・ガランティータ)
      統制保証付原産地呼称ワイン。イタリアのワインの最上位に位置付けられる分類で、1984年に新設された。赤ワインには紫色、白ワインには黄緑色のラベルが瓶の口に貼られている。

      Denominazione di Origine Controllata※DOC(デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・コントロッラータ)
      統制原産地呼称ワイン。フランスの原産地呼称法(AOC)を模して規定された、イタリア独自の呼称規制である。
      ※しかしながら、この規制は決して成功したとは言えず、元々はイタリア産ワインの最上格に位置付けられる分類であったが、1984年にさらに上位の DOCG が設定された。

      Indicazione Geografica Protetta※IGP(インディカツィオーネ・ジェオグラフィカ・プロテッタ)
      旧称Indicazione Geografica Tipica※IGT(インディカツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
      地域特性表示ワイン。1992年に新設された。2009年8月1日のDOP導入と同時に、旧称から「保護地理表示ワイン(IGP)」に切り替わっている。ラベルには使用されている品種と生産地が表示される。

      Vino da Tavola※VdT(ヴィーノ・ダ・タヴォラ)
      いわゆる、テーブル・ワイン。使用品種や生産地を表示する義務はない。とくにDOP申請をしないワインは、全てこのクラスに分類される。

      ※Wikiペディアより引用

    スーパー・トスカーナ(スーペル・タスカン)

    • ワイン法や従来の格付け基準にとらわれずに造られるトスカーナ産の上質なワインを、とくにスーペル・トスカーナと呼ぶ。
      イタリアをはじめヨーロッパのワイン法では、歴史的にその土地で栽培されてきた品種を用いてワインを造ることが基本とされている。
      しかしトスカーナ地方では、敢えてそれを無視して、土壌と相性のよいフランス・ボルドー原産のカベルネ・ソーヴィニヨン種を植えて、カベルネ単独または古くからこの地方で栽培されてきたサンジョヴェーゼ種などとのブレンドによって、良質のワインを造ろうとする動きが活発である。
      当初、それらは格付け最下位のVdTや下位のIGTとして生産されていたが、品質の良さから世界的に評価が高まり、「スーパー・タスカン」と呼ばれて格付けを超えた大人気となった。
      現在ではサッシカイアをはじめとして、人気と評価を後追いする形でDOCに認定されるものもでてきている。
      また同州のキャンティにおいて、赤ワインに白ブドウを混ぜて醸造することが長らく法的に義務付けられていたが、これに反発する生産者によって作り続けられたサンジョヴェーゼ100%の赤ワインも「スーパー・タスカン」に含められる。
      なお、現在では白ブドウを混ぜない赤ワインの人気によりワイン法が改正され、サンジョヴェーゼ100%でもキャンティ・クラッシコを名乗ることができるようになった。
      また、スーパーVdTという呼称もあり、こちらはトスカーナ産に限らない呼び名であるが、2005年1月の時点では、こう呼ばれるものはトスカーナ産が中心となっている。

      ※Wikiペディアより引用